鉄損とは?
鉄損とは、モーターや変圧器の鉄心で発生する熱エネルギー損失を表します。ヒステリシス損と渦電流損を合わせたものとなります。
ヒステリシス損とは?
ヒステリシス損とは、磁束の変化により発生する熱エネルギー損失を表します。
磁束の変化により磁力が発生し、鉄心内の電子が移動することにより発生する熱エネルギーです。
ヒステリシスループとは?
ヒステリシスループとは、磁性体の磁場の影響による変化を表したグラフです。 y軸を磁束密度、x軸を磁場とします。
ヒステリシス損は、ヒステリシスループの面積の大きさで表すことができます。
磁性体の磁束密度と磁場の変化
①磁性体に磁場を与えると磁束密度が増加します。 磁場を与え続けると磁束密度は磁気飽和により増加しなくなります。
②磁気飽和の後に、逆向きの磁場を与え、磁場がゼロになっても磁束密度が残ります。 その時の磁束密度を残留磁気といいます。
③さらに逆向きの磁場を与え続けると磁束密度がゼロになります。 その時の逆磁場力を保持力といいます。
③続けて逆向きの磁場を与え続けると、逆向きの磁束密度が飽和状態になります。
④ 2~3の逆の状態となりヒステリシスループを表します。
渦電流とは?
渦電流とは、金属を通過する磁束の変化により発生する起電力によって発生するうず状の電流を表します。 磁束の向きに対して反時計回りに回転します。
渦電流損とは、渦電流と、金属の抵抗による熱エネルギーの損失です。
渦電流損のメカニズム
右図の説明
※電子の動きと逆に電流は流れます
金属内の電子がN局に引き寄せられ上に移動します
磁束と電流の関係により電子が磁束の方向に対し右に移動します
左図の説明
右図で発生した電流が反時計回りに渦状に流れることになります
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